information

2024/10/06

ご来場下さり有難うございました

市展へご来場下さり有難うございました

初めて作品出展した市展が本日終了致しました。また同日に、父の納骨も無事行うことができました。訪れてくれた友人や知人の皆様をはじめ、たくさんの嬉しいご感想や温かいコメントありがとうございました。ご案内をみてお立ち寄りくださった方々も心より御礼申し上げます。

生まれも育ちも地元で子供の頃からアート好きでありながら、これまで訪れる機会が一度もなかったのが不思議なくらいでしたが、私が社会人になった後に出来たものだと知り触れる機会がなかったことがわかりました。予想外の喪中が重なり戸惑いましたが、不思議なご縁から出展に間に合うことが出来、これまでの作風と全く異なるグローバルテーマ(地球環境と自然保護)について訴える力強い作品が生まれてくれました。浮かんできたストーリーの龍神様と製作者の私も辰年という偶然のコラボレーションが出来、後ろ盾をいただいたかのように感じています。搬入時会場にて、思いがけなく他の地元アーティストの方々から作品についてご質問をうけたり、アートに詳しい知人や友人より革新的な作品とお褒めのお言葉をいただきました。何より嬉しかったのは子供達目線からも面白い!どうなってるの?何これ⁉︎と楽しんでもらえたこと。私のアート作品は、異素材のものを組み合わせたミクストメディアという観点だけでなく、立体のアンバランスをどのように保っているかなどの構造的視点と独自のストーリー展開、加えてたくさんの着眼点やメッセージ要素を複合的に織り込んだものになっています。

これまでは海外や県外の大型展示会とのご縁が多く、会場規模・照明・配置そしてリーフレット内容や作品一つひとつのコンセプト紹介および審査方法など異なる部分が多々ありましたが、新たなものへのチャレンジとこれからのテーマや必要なアイデアが見えてきました。今後も、アーティストとして独自の個性と観点を活かして出来ることを考え、心とアートの発展に貢献していきたいと思います。

また以前にご紹介しました作品鑑賞ポイントに関しては、こちらご参照いただればと思います。

⚫︎廃材(流木/オイル/プラスチックボトル/ビニール/ワイヤー/スプレー/ステンレスなど)たちがどの部分に使用されているか

→流木(角)、黒オイル(角/紐)、プラスチックボトル(鱗/耳)、ビニール(胴体内部)、ワイヤー(髭/胴体内部)、スプレー(角/鱗/耳/髭/頭髪/顔)、黒ステンレス(エゴ)

⚫︎アーティフィシャルフラワー(ポリエステル)の端材はどこに利用されているか

→髭、頭髪

⚫︎なぜこの神話的生き物を起用したのか

→古来より人間に崇められてきた目に見えないスピリット(龍神)が怒り悲しみ、人間へのメッセージを伝えにきている

⚫︎胴体部分の構造やかたちはどのように作られているか

→胴体の中には空気で膨らみをもたせたビニールで肉体の厚みを出し、ワイヤーでしなやかなうねりを作っている

⚫︎なぜ胴体が途中のまま完結していないのか

→普段は目にすることのない龍神の姿が少しずつ透けながら空中に姿を現してきている途中の様子

⚫︎鱗は何を使ってどのように形成したものか

→ペットボトルを細かく裁断し、一枚一枚をガスバーナーで縁を丸くしている

⚫︎頭部が入り込んでいる黒ステンレス部分は何をさしているのか

→人間の固まった黒いエゴ(驕り)の思想

⚫︎全体の色が意味していることとは

→海に捨てられた廃棄物やそれにより色褪せ失われた珊瑚や流木などの生物たちの死

⚫︎デザインのどの部分から、タイトルに秘められたメッセージを感じられるかetc...

→龍神の苦しみ悲しみ怒りは、流木の角に絡まる油のついた紐から動きの窮屈さ、鱗に付着する汚れからの不快感、凝り固まる人間の驕り(エゴ)の思想の中に頭からダイブしていく勇ましさなどから表現。まだ諦めていない龍神の魂が身体を銀色に発光させながら、人間へ目覚めをうながして上昇(uprising)していく

⚫︎難しかったまたは時間を要した点は?

-不安定な胴体部分(プラスチック)の重力のバランス

-ペットボトルから一枚一枚鱗の形にバーナーで炙る

-胴体のしなやかなうねりを出す鱗の繋ぎかた

-360°の視点からみた胴体の動きと流れ

最後に、陰ながら応援してくれていてこの夏も製作中であったこの作品の完成をみせることが出来なかった亡き父と、市展の最中に亡くなった金沢のおばあちゃんへの哀悼の意を作品を通して捧げたいと思います。きっと2人とも会場を訪れてきてくれたと思います。作品タイトルのuprising(上昇)のように、安心して空高く昇ってほしいと願います。

その他にも、私の希望にそって作品紹介資料をcanvasで素敵にデザインしてくれた小5の次女、搬入搬出をお手伝いしてくれた家族や友人など、出展にあたり携わってくださった全ての方々に心より感謝致します。

皆さんのおかげで、悲しみも愛とパワーにかえてこれました!Super thanxs &Much appreciated!!