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2024/06/06
寄贈作品 マヤバレエスタジオ様
●Title 「Dance with Dragon Infinity」(ダンス・ウィズ・ドラゴンインフィニティ)
今年は辰年ということで、龍からのインスピレーションと因んだタイトルにいたしました。世界中でも永く愛され引き継がれ豊かさを象徴するドラゴン。お花達(=生徒さん)に龍のスピリットが宿り、花龍のようにそれぞれ新しい魅力を開花し表現しながら輝きを放ち舞う、他から影響を受けることのないここだけの自由な無限空間。スタジオに通う大人も子供達も日常の中で、龍のように自由で柔軟で強靭でしなやかな体をもって、キラキラ輝き夢を叶えていくという願いが込められています。
●Design
マヤバレエスタジオ講師の加藤摩耶氏の好きなお色の紫を基調としているスタジオに合わせて、花材を選定しました。スタジオイメージカラーのアーティフィシャルフラワーの中から、背の高い紫のデルフィニウム(花名)を使って、バレエダンサーのようなしなやかな曲線の美しさを強調。左右にエアリーに伸びる花の先端がまるで手先のようにして、インフィニティ(無限)を表す形∞を示しています。また金と銀の花材を左右に振り分け、金と銀のスプレーを使って流れと陰影をつけています。1本1本のデルフィニウムを繋げて形どったのは、江戸時代から続く龍の縁起物「一筆龍」という龍の体を一筆で一気に描きあげた絵からのインスピレーション。それは当時「発展・財運・良縁が途切れない」とされ、大変縁起の良いものとされていました。デルフィニウムの日本での主な花言葉は「清明」や「高貴」で、ヨーロッパでは「目標のための努力」、「新しい機会・感情」という花言葉もあります。結婚式や新しいはじまりを祝う際に好まれる花で、5月から6月にかけて花を咲かせることから春の可憐な花とされています。また中央から伸びるプロテア(花名)は、龍の持つありとあらゆる夢を叶える珠(如意宝珠)に見立てています。花言葉には、“自由自在”・“華やかな期待”・“王者の風格”があります。その背後から突き出した飾り筒(段ボール芯)は巻物に見立て、金と銀のスプレーで配色。この巻物の中には、これまでとこれからも刻まれていくスタジオのストーリー。このように素材には新しいものに加え、残った花材や塗料を使用するなど、製作過程からの端材や材料も使用し色付けや細工を施しています。素材を大切により良いものに生まれ変わらせ、心に光を灯せるものづくりを提供したいという当アトリエの願い+SDGS+アップサイクルを目指した作品です。
<製作を振り返って>
このたび、地元の最寄り駅北戸田のマヤバレエスタジオ様への寄贈作品製作の機会の場をいただき大変嬉しく思っております。当アトリエにて5作品目となる寄贈での応援を考えました時、この6月に地元戸田市にて10周年を迎えられ、自身や娘も利用させていただいているところにしたいと考えておりました。加藤講師は4歳よりバレエを習いはじめ、英国へバレエ留学を果たし講師資格を取得。その後コンクールのファイナリストを経てバレエ団にも所属され、2014年にバレエスタジオを開設されました。今後も地元の大人や子供達から愛されるマヤバレエスタジオ様へ自らの作品を通じて微力ながら応援できること、個人アーティストとして活動していく中でとても幸せに思います。自身もヨーロッパでのフラワーアレンジメントや芸術から影響を受けており、バレエにも通ずる表現の世界を兼ね添えたアートへの理解もいただく中で作り上げていくモチーフ作品は、ストーリーおよび作風もとてもユニークなものとなりました。製作にはその動機や背景などのオリジナルストーリーが含まれており、その他従来のものと異なるユニークさを提供することで、皆様にも新たに楽しんでいただけるものか興味深く思っております。新作“ダンス・ウィズ・ドラゴンインフィニティ” は今年10周年を迎えられた記念とともに、講師様をはじめスタッフの皆様や訪れる生徒様あるいは保護者様同士の潜在意識に働きかけ、幸せなひとときを過ごしていただきたいと願い寄贈いたします。作品を通じて流れる人の想いの輪が広がり地域や社会に豊かさを循環させ、新しい時代に向けた他にないユニークなスタイルとあらたな創造性や可能性を秘めたフラワーアートオブジェをお楽しみいただけますよう祈っています。そしてこれからも地元の人々にアートのような個性豊かなバレエから、夢や幸せを提供し続けるスタジオであってほしいという願いを込めて。